古本市場で気になった漫画の1巻を買って読んだ
どうも、納経です。
今日は地元の古本市場で購入した漫画のレビューをしたいと思います。
どれも続き物の1巻。
気負いせず、適当に書いていきますね。
とてもじゃないけど文学部の表現文化学教室を卒業したとは思えない感想記事ですが、大目に見てやってください。
作品分析は専門じゃないんです。
雨瀬シオリ
「ここは今から倫理です。」
背表紙を見た瞬間にビビッときた。
これは絶対面白いと思い、表紙を見るとこれまた渋い。
僕のセンサーにビンビンきます。
高校の倫理教師、高柳先生が、担当する生徒たちと順繰りに関わっていく話。
1巻には5話、6人分の生徒の話が載っています。
生徒も事情がややこしかったり、ひねくれていたり、一筋縄ではいかない面々ばかり。
そんな生徒たちを、高柳先生はスマートに導く……なんてことはなく、ただ正面から真摯に向き合い、ときに倫理的観点から助言したりもする。
スッキリ解決するわけではないけれど、1巻ではどの生徒の話もグッドエンドで終わってる。
物語全体に泥臭さがありながら、毎回いいところで出てくる哲学者たちの言葉がステキ。
単なる「スゴイヒトの言葉」というだけでなく、ちゃんと高校生の現実に即して理解できるように選ばれ、物語に組み込まれている(というより、恐らく逆で、言葉に基づいて話を作っているのだろうと僕は思いますが)。
作品全体が重苦しい雰囲気であるからこそ、名だたる哲学者たちの名言がキラリと光る、良い漫画に出会えたと思います。
(高柳先生のcvは武内駿輔氏の声で脳内再生されます)
原作:長田トヒキ、漫画:オオイシヒロト
「ナリカワリ」
これはTSF界隈で目にしたことがあって、たしか以前1話だけネットで試し読みをしたことがあります。
興味自体はあったし、いずれ購入する予定だったので本日購入。
いじめの対象になってしまった安藤万里雄くんが、他人に憑依できるステッカーを手に入れるお話。
正直な話、100%性癖を満たすこと目当てで買いました。
しかし、1巻には残念ながら該当描写はなし。
厳密には最後の最後に2巻への引きで女性にステッカーを使う展開になったので、性癖的な意味では2巻が本命でしょうね。
ステッカーの設定がわりと凝ってて良い。
枚数を増やすためには他人から奪うしかない、というのはドラマを生むためには必要だよなあ。
枚数が0になったら所有者は死ぬ。これ、ウサテンの例からしてナビに食われるんだろうな。
アルベールが欲望云々言ってるし、QB系のマスコットかな。
コンプワードはどうも「所有者の欲望するもの」が一単語で選ばれてるっぽい?なら相手のことをよく知っていれば予想することもできるだろうし、予想が当たった場合はコンプワード見なくてもステッカー奪えるのかな。
性癖的にも考察的にも楽しめそうな漫画です。
追記
コンプワードって、モロに「コンプレックスワード」の略かコレ。
何に対してコンプレックスを抱いてるか。
稲葉みのり
「源君物語」
今回一番の当たり。
この漫画を知ったのはついこの間。きっかけは忘れましたが、源氏物語を踏襲した恋愛もの、しかもラブコメじゃなくて成人コミック。
こりゃあ読むしかねえと思い、これはたまたま見つけたのではなくて探して購入しました。
紫雲大学の新入生、源光海(てるみ)くんはその辺の女子よりもかわいい顔をしている。
光海くんはある事情で同棲することになった源氏物語研究者の叔母から、研究のために光源氏のように14股をかけることを依頼される。
というお話。
まず、稲葉先生の描く女性キャラが好みすぎて困る。
光海くんの叔母、藤原香子さんがマジで好き。
ポーカーフェイスで人を食ったような尊大な言動、浮世離れした雰囲気、研究のためなら恥ずかしげもなく肌を出す積極性などなど……えちえちですこ。
光海くんが香子さんの乳首をブラの上から吸って噛むシーンがなぜかお気に入り。正直興奮した。
次点で月子(といってもまだキャラ全然出揃ってないですけど)。
こういうふうに、露骨に性表現の入った恋愛漫画は久し振りに読んだので、多少驚いています。
ガッツリキスシーンあるし、胸揉むし、wikiで確認したら、これ以降普通に本番もあるみたいじゃないですか。
いやあ、つくづく良い漫画を発見したと思います。
エロは偉大。
紫雲大学という名前で初めに思い出したのは、「紫だちたる雲の細くたなびきたる」。
『枕草子』の序文ですね。「春はあけぼの」に続く部分。
2巻以降、どこかで『枕草子』も絡んでくるんでしょうか。あっちは清少納言ですけど。
じゅうあみ
「我らひとしくギャルゲヒロイン」
本来、今日買おうと思っていたもの。
恋愛シミュレーションゲーム「ドキドキ学園❤︎すとろべりぃぱらだいす」の攻略対象ヒロインでありながら、バグにより自らがゲームキャラで攻略対象であることに気付いてしまった【幼馴染】、【義妹】、【委員長】、【親友】たちの4コマ。
たとえ誰かのルートが終わっても、主人公(プレイヤー)が満足するまで何度も初めからやり直す、しかもバグったキャラは記憶と好感度引き継ぎ有り。
この設定のせいで、ギャルゲがネタなのに主役キャラの恋愛は皆無。むしろ初期は主人公との恋愛フラグを折りたがっている。
というか、主人公がほぼ出てこない回も少なくない。
如何にして主人公との個別ルートを回避しつつ満足させるか、あるいは他のヒロインが攻略されている間どうやって過ごすか、主人公の周回プレイが終わったらその後の人生をどう過ごすか、の3点が基本的な話の大枠。
それにしても、この4人は「主人公が周回プレイをやめたら役割に縛られない自由な人生を生きられるようになる」と能天気に考えているが、自分がゲームキャラだということを忘れているのかな。
主人公が周回プレイをやめたら、そこにゲームキャラの存在余地はないというのに。
まるで自分たちにはその先の未来があるかのような物言いに、切なさを禁じ得ません。
好きなキャラは義妹の小桃ちゃん。
あざとかわいい天然系妹キャラかと思いきや、バグの影響か時折すごく理性的な発言をするし、将来の夢で「30前に結婚して男の子と女の子一人ずつ産みたい」なんて言うような子。
バグと環境によって経験を積むことで、かわいいだけの妹キャラではいられなくなってしまったのだろう。
そう考えると愛おしくなる。
おわりに
以上の4作品に触れました。
どれも面白かったので、2巻以降も継続して読もうと思います。
(すさまじくペラペラな感想)
もう家に漫画を置くところがなくなっていて困っていますが、まあなんとかなるなる!
それでは。